プミポン国王斎場公開前のボランティア


2017年10月25日から29日にかけてタイ国プミポン国王の葬儀が行われ火葬が行われた。会場はワットプラケオ横のサナームルアン王宮前広場。この豪華絢爛な式場は約1年かけて作られた。

11月2日から1ヶ月この会場は一般公開され誰でも入ることができる。その一般公開に向けてタイ各地からボランティアが来て清掃活動などが実施された。この間は事前に登録されたボランティアや関係者以外は入場が制限された。こういった情報は実際に行ってみないとわからないことが多いので、もしかしたら入れるかと行ってみたが残念ながら入場はできず、同じような思いの一般のタイ人も外国人も相当数いて、とりあえず入れるところまでは行ってみたが会場の周りの格子までしか行けなかった。

式場の最も重要な火葬塔に一番近いところに行くと数人のタイ人が式場の中にいるボランティアに携帯を渡して、近くから塔を撮ってくれと頼んでいる。数人のボランティアのおばさんもそれに答え写真を撮っきてくれる。私も頼んで撮ってもらおうと思ったと同時に、鉄格子の壁があるので、そのまま携帯を持って行かれたら追うこともできず、とんでもないことになるという心配が生まれた。相手は全く知らない人でここは日本ではない。

でもまさかこのような神聖な場所でそんな輩はいないと信じ、おばさんに携帯を託した。心配ご無用。おばさんはいい写真が撮れたと笑顔で返してくれた。

11月2日からは30日まで一般公開され300万人以上が来場すると政府は見込んでいる。

プミポン国王火葬塔前。格子から中はいけず。

学生さんが授業なのか写生中。

清掃ポランティア中

式場全景

ボランティアさんたち

帽子の方が中に入れない人のために携帯で写真を撮るのに行ったり来たり。

撮ってもらったプミポン国王の火葬塔

街の中はいたるところに国王のお顔があった。これはビル一面に付けられたお姿

寺院本堂内には国王の為の祭壇がある

11月1日付のバンコクポスト。明日から一般人に公開されるという記事


タイ国プミポン国王弔問


昨年末タイ国プミポン国王が逝去された。日本の皇室とも縁が深くまた現在のタイ国が戦後混乱するアジアで早い時期から近代化に成功し、幾多のクーデターでも内戦状態にならなかったのは国王の存在なくして考えられない。

逝去後5ヶ月ほど経つが現在も毎日弔問者が後を絶たない。日本の天皇陛下が弔問された翌日機会があって弔問に訪れた。観光地で有名なワットプラケオ(エメラルド寺院)の宮殿に安置されている。ワットプラケオは最も有名な観光地の一つなので、タイ人弔問者と観光客は完全に分けられていて、現在は一部立ち入りできない所があるが、観光客は通常どおりエメラルド寺院は観光できるようになっている。

弔問者は一旦、火葬場建設地の横にある大型テントに集合し、ある程度集まったらワットプラケオに移動する。その間水や軽食はボランティアにより施される。エメラルド寺院の外側壁の回廊をぐるりと回りご遺体のある宮殿に進み参拝する。服装は完全に黒一色。子供や女性に白シャツをたまに見るぐらい。一時期黒の売る服が街からなくなったとの話もうなずける。この日も平日にかかわらず数時間で数千人は目視できたので全体の総数はどれくらいになるのだろうか。ちなみに2月初めで400万人以上の弔問があったとのこと。外国人弔問枠があるらしいと聞いてさがしていたが結局発見できず宮殿までしか進めず宮殿前で称名念仏。後から聞くとタイ人と同じ列に並んだらいいだけであった。再度初めから並び直したら3時間以上かかることが予想できたため断念。

街も他の寺院でも国王の遺影が置かれていたるところに記帳所があったがさすが5ヶ月になると街中は黒一色ではなく通常感がでていた。

ファラポーン駅からの会場までのシャトルバス

会場寺院近くで乗り換えする。ここから一般車は通行止め。

2階建バスなども移動に利用

会場まで進む人

集合場所入口

ここで国王のDVDなどを見ながら待つ

トイレバスも完備

最近始まった火葬場建設

ワットプラケオ回廊で待つ人々

宮殿への暑い道

宮殿にすすむ。

他の街のお寺でも王の遺影が置かれる

駅前にも記帳所


布施用貯金箱


タイのお寺や仏具店、雑貨屋などで小坊主さんの形をした貯金箱が売られている。最初そのかわいい小坊主さん人形はただの飾りかと思って手を伸ばしたらなんと貯金箱であった。タイ人に聞いたことはないが貯金の目的は布施のための貯金箱だろう。自分のために使う人はまずいないと思う。他にも托鉢用鉢型の貯金箱もある。日常生活でも普通に布施行為を忘れないタイ人の信仰心は頭が下がる。

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かわいい小坊主さん人形(陶器)最近はタイ国際空港内でも売られている。

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背中に投入口

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托鉢鉢型(銅製)

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タイの100円ショップ的な店で売られていたもの

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投入口

 


タイの瓦懇志


日本の寺院に瓦懇志というものがある。本堂など葺き替えられる瓦の裏に自分の名前や願い事(浄土真宗は願い事は書かない)を書いてお布施をする行為。西本願寺でも先日の親鸞聖人750回大遠忌の大屋根修理でも大規模に行われた。現在も知恩院などで行われている。少々お高いが二百年くらいに一度しか縁がないのでプレミアムな布施行為である。

タイにも同じ瓦懇志があり各寺院で頻繁に行われいる。一枚100バーツ以下に設定されていることが多く(金額が決まっていないお寺もある)日本瓦の半分くらいの大きさの素焼きの瓦にマジックなどで自分で名前や願い事を書き込む。そのほか金属の塊に書き込んでそれは鉄筋などに使うものがあったり多様であるが布施の使用法が非常にわかりやすく金額的にも手が出しやすくいいと思う。

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瓦懇志。書き込んだら左側に置く。布施は右の賽銭箱

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建設用の金属の塊も布施できる。


タイ寺院のおみくじ


タイのお寺には日本のおみくじによく似たものが置かれている。箱の中に番号の書かれた棒がたくさんは入っており、それをじゃかじゃか振って一本出し、そこに書かれた番号を見てその番号書かれたおみくじ紙をもらうあれ。

日本とやり方と少し違うのは番号棒の出し方。タイの場合仏様に向かい膝をついた半座りになり、合掌する姿勢で拝みながら両手で番号箱をじゃかじゃか振って偶然一本飛びたしてきたものの番号を見る。これがなかなかコツをつかむのが難しい。はじめは全く飛び出さないか何本も出てしまったりする。感覚としては仏様に1本選んでもらって出てくるように振る感じ。

番号がわかれば後は日本と同じ、堂内の横や後ろにあるおみくじ紙が入った箱から番号の紙を各自でもらうだけ。特に担当者は誰もいないのでお布施は賽銭箱へ。日本のように値段は決まっていない。

タイ語、英語、漢字で書かれているので日本人にもわかりやすい。

ちなみに浄土真宗は「・・現世利益やまじないを行わず、占いなどの迷信にたよらない」という宗教なので、門徒はあくまでタイ仏教の参考としてください。

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仏前に置かれたおみくじ

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これを降って一本出す、出すというより仏様に出していただくというニュアンス。

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おみくじ箱。番号順に入っているのでわかりやすい。下は布施本や布施VCD。多くは日本ではあまり使われないVCD。ビデオCD。東南アジアはVCDが多い。

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おみくじはこんなかんじ


センセーブ運河


バンコクでバンコクらしい乗り物は3輪タクシーのトゥクトゥクであるが、もう少しマニアックな水上バスというのがあるバンコクを東西にわたって流れるセンセーブ運河を走るボートで渋滞の多いバンコクでは非常に重宝する。

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センセーブ運河水上バス

10分おきくらいに頻繁にくる水上バスが港に着くと着岸の一瞬に飛び乗ったり飛び降りる。本当に数秒しか着岸しないので気をつけないと大変なことになる。乗降口もなく船に直接乗り込むため、たくさんの荷物のある人や小さい子供や高齢者は使えない気がする。料金は車掌が集金に来るので行き先を言って支払う。行き先がわからない(読めない)時も20バーツを渡せば大概17バーツ切符と3バーツのお釣りがくる。全線乗っても19バーツなので、観光客からはこんなだいたいな感じで徴収しているようだ。途中の中間駅のプラトゥナーム市場の港で西側線と東側線で乗り換えがあるが人の流れを見ていれば非常にわかりやすく誰でも乗り換えれる。全線乗っても片道1時間なので川景色を見ながら適当な場所で降りるのも楽しい、特に東側に行けばお寺に隣接する港も幾つかあるので船旅とローカル寺院の旅が楽しめる。ただし上下線がすれ違った時は波をかぶることも乗降が危ないのでそれなりに気をつけて。また先日の爆発事故は驚いたところだ。ただ山ほどある水上バスの一台だからそれほど神経質になる必要はないと思う。

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結構な人数の人が乗っている

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プラトゥナーム周辺の船着場

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港はこんな感じ

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17バーツ切符。乗り換えの場合これを見せれば少し破ってくれて使用済みにしてくれる。

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救命胴衣。数が全くたりない。持ち方をよく見ると誰にも渡すまじ!にも見れる・・・。

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波よけのシートは端に座った人の役目。これをしないと本当に濡れる。

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スクンビット周辺でみたインド大塔チックな寺院、この寺院も港に隣接する。

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自動車のような運転席。船の先端にある。

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センセーブ運河2016年版現在運行地図

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センセーブ運河2016年現在版運賃表


自動賽銭箱


タイ人は自分の生まれた曜日を大切にしており、お寺にはその曜日ごとの仏様が安置されみんな自分の曜日仏を拝む。日曜仏から始まり、水曜のみ昼と夜の2体になり最後が土曜ではなくもう一つ曜日に関係無い仏様がプラスされ9仏がある。インドのバラモンの占星術の9神が起源とのこと。

タイにいけばどこのお寺でも見られるが、バンコク郊外のとある大規模寺院に賽銭を入れたら自動にお坊さんのメッセージとお経が流れるものがあった。もちろんお布施だから1バーツであろうが10バーツであろうが音が出る。

昔元お坊さんのガイドとこの曜日仏の話になり何曜日に生まれましたかとの質問に月曜ですと即答すると、それはタイのお寺に来るにあたってネットなどで調べたものでしょう?と言われた。その通りで日本人は何曜日生まれかはしらない。

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日曜から並ぶそれぞれの仏様

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子供見習い僧型もある。子供のお経が流れる。


アユヤタのガイドの告白


アユタヤの観光地で木の根に仏像の頭が自然にはまっている不思議な場所は非常に有名で、ここの写真はタイのアユタヤの代名詞的存在である。

昔、アユタヤであるガイドについてもらった。タイ人は人生で一度は出家してお坊さんになる習慣があるが短期間のみで還俗する方が多い。ガイドは仏教に詳しくレアな質問にもスラスラ答えるので聞いてみると彼はやはり元僧侶で7、8年僧侶歴があった方であった。ブッダガヤでもタイ人僧侶と付き合いがあったが、その身のこなしと話の内容が間違いなく元僧侶感を出す振る舞いだった。彼にこのブッダの頭の場所に案内された時、彼はこれは奇跡でこうなったのではなく、転がっていた仏像の頭を人力で根元において、こういう形になったのだ。自然にこうなるとはないとガイドをしてくれた。普通のガイドなら多分「ブッダの不思議な力で奇跡的にこうなったのだ!」とガイドするのではないか。さすが元僧侶。仏教には奇跡はない。

先日、南タイのお寺で今から、なんちゃってアユタヤを目指すかのごとくの木がお寺の境内にあった。何ともほほえましい。

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アユタヤの仏像

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南タイのあと数年でなんちゃってアユタヤ

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これは置きすぎ

 


お香の掘り出し物


バンコクの店は大体花屋なら花屋、仏具屋なら仏具屋街と同じ店が集まっている。小さいショップが集まるショッピングモールも大体同じ感じであるが時々全くジャンルの違う店がポツンとあったりしてびっくりする。

2年ほど前バンコク北部にあるとある大型ショッピングモール内で偶然ポツンとある小さいお香屋を見つけた。バンコクで販売されるお香は加工された線香かオリジナルのままの香木だがこの店には珍しく日本で焼香に使う香木を小さく刻んだ香を売っていた。はじめ種類がわからなかったが「沈香」と漢字で書かれたメモがあちこちに貼られており、試しに炊いてもらうと間違いなく沈香。早速店主と値段交渉を始める。「沈香」とはお香の中でも最高級の部類に入る素晴らしい香りのお香。この香の最高級品「伽羅」は現在日本では「金」の価格の数倍するものもある。

さてこの店のお香はどうもこの刻香を線香などに加工する原料として売っているようで、試しに2袋だけ購入し帰国後本堂で使用したがこれがいい。香りの濃さは少ないが、ちょうど法事でたくさんの方が本堂で焼香すると非常にいい香りになる。

その後、訪泰のたびにこの店をこのショッピングモールで何回もこの店を探したが見つからない。このショッピングモールは本当に大きく碁盤の目になっており、気をぬくとすぐさま迷うスケールである。結局見つけられず潰れたと諦めていたが先日、2年ぶりに自分が探していたエリアとは全く違うフロアで再会した。やはり同じ上品を売っていた。店主とやっと再会できたなどと話し込みながら香を入手した。

今、本堂で皆さんが使う弘願寺の焼香はこの沈香。いい香を常用すると焼香の香りが染みつき素晴らしい香りの室内になっていく。

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刻香状の沈香。横にあるのはカンボジア沈香の香木

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上に「沈香」のメモ。

 


エラワン廟テロ事件


バンコクのエラワン廟がテロの標的にされた。たくさんの人が亡くなり多くの方が怪我をされた。

バンコクでは幹線道路沿いにあるのでよく前を通ったり訪れたことも何度もあった。現世利益の神様で非常によく効くということでアジアを中心にたくさんのお参りがある。

先日バンコクに立ち寄る用事があったので追悼のお参りに行った。ニュースの通りTNT爆弾にベアリングの玉が仕込まれたとの報道があったが、数十メートル向かいのルイヴィトン・バンコク支店のガラスにもその弾痕あとや廟内のいたるところにその弾痕があった。本尊のブラフマー神のお顔にも当たり当日は白い布で覆い補修されてた。生身の人間ならひとたまりもない。

南無阿弥陀仏。

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エラワン廟本尊は修復中

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爆心地付近も修復中

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願いが叶ったらタイ舞踊を奉納する

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お参り中

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ベアリングボールの被弾痕

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被弾痕