高知でチベット 1


 

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定福寺山門

高知県の大豊という山間部にある定福寺で「チベットの祈り・チベットフェスティバル」が開催された。これはチベットハウス主催で北海道から高知まで数カ所の5つの会場にして順番にトータル1ヶ月ほどにわたり順番に行われた。縁あってチベットハウスが主催する高知では初めてのイベントである。会所の定福寺の釣井師が非常にチベット仏教に熱心な方で頭が下がるほど研究されている。

今回、11名の南インドにあるタシルンポ寺院からロプサン・ツェテン管長を始めお坊さんが来られた。本当のこの寺院はチベットにある。ここは阿弥陀仏の化身であるパンチェン・ラマ法王の寺院だが猊下は中国で政府に連れ去られ行方不明である。詳しくはネットで検索してほしい。

5月19日から24日まで法王事務所日本代表のルントク氏も常駐し、法要、チャムというチベット仏教舞踊、阿弥陀仏の砂曼荼羅製作、法話、瞑想、チベット占い、チベットグッズ販売が行われる高知では初めての本格的大掛かりなチベットイベントで開会式には200名ほどの人が集まった。開会式でこの地に伝わる神楽という古式舞踊が奉納されたがチベット舞踊によく似ており不思議なつながりがあるという。また日本ではここでしか飲まれない碁石茶という発酵茶もチベットにある同様のお茶と似ているとの話。このお茶ネットでも入手可能。不思議な味だが体にいい。しかも山間の景色がまるでダラムサラなどチベット文化圏の山中のよう。タシルンポのお坊さんもダラムサラかダージリンみたいだとおっしゃられた。

このタシルンポ寺院のお坊さんはよく日本に来ており新居浜の萩生寺や東京で行われた法王のお誕生日パーティーでも顔を合わしたことがあり懐かしい。

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高知の山間部に伝わる神楽

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チベット声明

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チャム

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スタッフと共に

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チベット仏教舞踊チャム

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管長様と。素晴らし笑顔。

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休憩中

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管長からの御法話

 

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砂曼荼羅「阿弥陀仏」製作中これで砂を撒き始めて初めて3時間ほど。

 


ガヤの石材店


ガヤのヒンズー教寺院でお釈迦様が剃髪したといわれているビシュヌパドマンデル(ビシュヌの足寺院)の門前町には多くの石材店がある。

その中にシタラム石材店という老舗の石材店があり、インド駐在中からお世話になっている。

親鸞聖人750回大遠忌記念に日本寺大先輩の曹洞宗のH師にお世話をいただいて高知県内の幾つかの寺院とともに仏足石を輸入した。(その仏足石は弘願寺ホームページ内の境内紹介に記載あり)これを作ったのがこの石材店である。最近この仏足石はいくつかの業者により国内で輸入販売されているが日本にこの仏足石を輸入したのはこのH師とこのブログによく出る友人ビジャイさんがパイオニアである。

さて数年前このシタラム石材店に用事があり久しぶりに訪れた。すると店先に作りかけの仏足石が捨ててある。どうしたのかと聞くと途中で割れたので使えないという。この仏足石の石材は聖地ブッダガヤのあるビハール州の多くの仏像や神像はブッダガヤとラジギールの間で取れるブラックストーンという黒い石を使う。これが固くて扱いが難しいらしい。オリジナルの仏足石もこの石から作られ、水や油を塗ると上品な黒光りをする。石を取りすぎて枯渇の危機にあるらしい。

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捨てられた仏足石どこが問題なのか?

仏足石を作っている時のスナップ写真を見せてもらうと石切場から持ってきて重すぎて工房に入れずトラックから降ろした店先の道路で掘っている。なんともインドらしい光景だ。運送以外ほぼ人力で行われる工程は昔と変わらない。油圧機やコンプレッサーなど機械類は皆無。インドの底力を感じる。

仏足石製作中。重いからトラックでおろした店先で掘る。

仏足石製作中。重いからトラックでおろした店先で掘る。

シタラム石材店社長、ミニチュア仏足石と

シタラム石材店社長、ミニチュア仏足石と

かなり形になってきた

かなり形になってきた

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シタラム石材店

ブッダガヤ大塔の実物仏足石

ブッダガヤ大塔の実物仏足石

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片足のものもある。約2200年前のもの。


マザーハウス


1997年8月末にブッダガヤ日本寺に赴任したすぐ後の9月5日マザーテレサが亡くなった。ブッダガヤでも話題となりその1週間後ブッダガヤにあるもう一つの日本のお寺、大乗教が中心となって追悼法要を各国僧侶が集まり仏式により行われた。

おそらく大乗教のインド人スタッフがカルカッタ出身だったのでことのほかマザーテレサへの思いが深かったのだと思う。

その後何度かカルカッタに行ったらマザーハウスにお参りに行くことがある。このマザーハウスのホール内に、マザーテレサが安置されたお墓がある。

ある時、現場での奉仕中辛いことがあったのか辛そうな顔したシスターの一人が小走りにマザーテレサのお墓に来て額をお墓につけてお参りをしていた。彼女は1分ほど静かにお参りをしてすっきりした顔で現場に復帰していった。

その姿に感動し私はそばの椅子から数分立てなかった。今もマザーテレサはみんなを助けている。

そういえばお参りをすると帰りに小さいマリア様のメダイというお守りをいただける。多分もれなく。

私は仏教徒なのでマリア様のお守りを使用することはないが、たぶん多くの方の宝物になるのだろうなあ。いいことだと思う。

マザーテレサのお墓。マザーハウス内にある。

マザーテレサのお墓。マザーハウス内にある。


偶然の再会


住職になってなかなか忙しく渡印は毎年というわけにいかず、長い間渡印できないこともある。

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駐在当時スリランカ寺にいたお坊さんと偶然の出会い。 彼もインド参拝旅行にきていたという。お互い偶然にびっくり。

ところが不思議なもので、インドに行くと当時お世話になった外国のお坊さんや日本寺の先輩僧侶、関係者と偶然出会うことがそこそこの頻度である。もちろん会う相手もインドには住んでおらず、偶然の再会にはびっくりさせられる。数年前日本寺の先輩I師にもちょうど偶然、渡印時期が重なりブッダガヤでお会いした。特に待ち合わせもしていないのにブッダガヤに到着しホテルの前にいたら師が前から歩いてきて、仏様が引き合わしてくれたのかと思った。師も頻繁にインドに行っているのではない。こうした同じような再会がブッダガヤ大塔で駐在中お世話になったスリランカのお坊さんに会ったり、その他インドや乗換中のタイの飛行場や機内でも不思議な再会がインドに関わるとなぜか多い。