菩提樹の数珠


「菩提樹の実」として数珠にされる実の種類は数種類ある。本当のインド菩提樹の実からは数珠はできないが、実際には違う実が「菩提樹の実」ということで世間では通ってしまっている。

さてその中で人気のあるものに鳳眼菩提樹、龍眼菩提樹、虎眼菩提樹というものがある。すべて同じマルナツメの実であるが細胞分裂のような割れ方(育ち方)で分裂数によって名前が違う。インドの数珠屋は鳳眼菩提樹を「一ツ目」、龍眼菩提樹を「三ツ目」、虎眼菩提樹を「四ツ目」と言い、分裂数、つまり目の数が多いほど希少価値がある。一般に出回るのはこの虎眼菩提樹まででそれ以上になるとかなりプレミアムなものになる。「五ツ目」と言われる5箇所に分裂しているものは心眼菩提樹とか天星菩提樹、五仏眼菩提樹などと言い方は多少違いが出てくるが稀に販売していることがあるが極めて高価である。

そしてそれよりも目数の多い六ツ目や七ツ目そして最高八ツ目まで存在する。これらは産地の念仏の発祥地ラジギールでも数年に一度出るか出ないかで、あまりに数が少なすぎて親玉になるくらいではないだろうか。しかも分裂しすぎて球体の形が崩れ楕円型になってしまっている。八ツ目はさすがに超希少でインドの大物数珠屋でも一生に一回見れるか見れないかという伝説の「菩提樹の実」である。

 

 

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鳳眼菩提樹 一ツ目

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龍眼菩提樹 三つ目

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虎眼菩提樹 四つ目

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五仏眼菩提樹 五ツ目

 

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六仏眼菩提樹 六ツ目

 

 

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七仏眼菩提樹 七つ目

 

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六ツ目の加工前の実

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七ツ目の加工前の実

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ラジギールの大物数珠屋から説明を受ける

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本物のインド菩提樹の実。無花果のようで柔らかく数珠にはならない


ブッダガヤ大塔のセキュリティー


2013年7月7日ブッダガヤ大塔での爆弾テロがあり3年ほどがたったが未だ警備は厳しい。まず携帯電話の持ち込みは厳禁。寺院周りには預ける場所もないのでホテルなどに置くなど対応が必要。カメラやビデオは問題ないが料金がいるのは今まで通り。セキュリティーチェックは2箇所ありかなり厳しくチェックされる。大塔内も武装警官が数名巡回しているが、警官を女性にするなどできるだけ印象をソフトな感じにしている。

以前は大塔門前町はお土産屋やチャイ屋が並ぶ街であったが全て強制撤去され壁が作られた。これは世界遺産になった頃から土産物屋の立ち退きは立案されていたものだが、この事件をきっかけに実行された感じがする。

今回のブッダガヤのテロはビルマの少数イスラム教徒ロヒンギャ族を仏教徒が弾圧していることへの報復との話であるが、お寺に入るのにセキュリティーチェックとは仕方がないが悲しいかぎりである。

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大塔正面前入口

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第一ゲート男女に分かれてチェックする

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第2ゲート、大塔入口

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武装警官が見回る

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堂内入口にもセキュリティーチェック

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ブッダガヤ市場方面を見る。かつては一切壁はなかった

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かつての数珠屋街 今は壁のみ