高知でチベット2


高知、大豊の定福寺で行われた「チベットフェスティバル」期間中、阿弥陀仏の砂曼荼羅製作が行われた。北海道から行われた同様の他の4会場は時間がつまっていたためお坊さんも時間におされて大変だったそうだが高知は時間的にも余裕がありリラックスしてできると笑顔。また初日と最終日のみ開催予定だったチベット舞踊チャムも毎日行われ、管長の法話、瞑想指導には全国各地、海外からも聴講にこられ平日でもほぼ満堂の入り。ちなみにこの会場は高知市から車で1時間ほどの四国山地の真ん中にある。この地は交通の便は良くなく、ちょっと時間が空いたから見に行ってみようかという場所ではない。

ある日夕食に呼ばれた。お坊さんの中に食事担当の方がいてインドのタシルンポ寺院と同じクオリティーものが出される。この時はチキンカレー(タイのカレーのような感じ)とテンテゥという水団。これはベジタリアン。お坊さんは出身地などでベジタリアンとノンベジタリアンがいるそうである。味は辛くなく非常に食べやすい。

最終日に砂曼荼羅が完成し阿弥陀仏の灌頂、砂曼荼羅破壇など素晴らしい行事があったが残念なことに自坊の法務で行くことができないのが悲しいがこれもご縁。後日すばらしい法会であったと話を受けた。本来砂曼荼羅は破壇して砂を川に流して完結する。ここは作法通り川に流した。

 

 

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数日後の曼荼羅4人で作る

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すごい集中力

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最終前日

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完成日前日の夕方

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管長による法話

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瞑想指導

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チベット料理の夕食

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鶏肉カレーっぽいものと餃子の皮のようなものと野菜の入ったスープ

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夕食後の団欒

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チベット舞踊チャムを教えてもらう

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日本各宗派とチベット僧による開式法要


アジアンアンティーク


バンコクにあるアジアン・アンティークビル「リバーシティー」に調べたいことがあり久しぶりに出向いた。ここはアジア各国のアンティークが集まる大型ビルで扱うものは現代アートからアジアンアンティーク。特に西洋人が好みそうなものが数十店舗沢山ある。タイアンティークがほとんどだがなにせ高い。日本のアジアンアンティーク市場から考えると安価ではあるがそれでも手が出せない高価格。やはりアンティークはこういう場所で勉強して場末で掘り出してこそ面白い。

当然ながらアンティークには仏像というジャンルがあり、信仰の対象なのに・・とお坊さんとしては考えらさせられるのだがここでも古仏がたくさん売られている。ちなみにタイの古仏は輸出禁止なので売っているのはビルマなどの近隣国のものとされている。

偶然、店の一つに日本アンティーク専門店を発見。表のショーウインドウには浄土真宗の大型仏壇用の宮殿(仏様を安置するところ)と本尊・阿弥陀仏や浄土宗の阿弥陀仏、また某新宗教の仏具などアンティークというより新しい仏壇に変えた時に遷佛法要(一般的に言う「魂抜き」)後に仏具店が処分するような市販の一般的な市販のもの。僧侶や仏具店員、プロなら「骨董」としての価値はないとわかることだが、外国人はアンティークと思うかもしれない。値段もあっというような価格であった。しかしこういったものが100年とか経つと本当のアンティークになるのが面白い。

 

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日本専門骨董店。大型仏壇から外した宮殿に浄土真宗の阿弥陀佛や浄土宗の阿弥陀佛、法華経系などさまざま。

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リバーシティービル内


インドの機内食


インドの飛行機の機内食は基本的に2種類。ノンベジタリアンとベジタリアン。肉か野菜か。宗教上牛や豚が食べれない人もいるのでベジタリアン以外なら宗教を問わず口にできる肉はチキンかマトンや魚。大量生産なので基本はチキン。

当然食事はカレーである。「ノンベジ?ベジ?」とニコリともしないサリーを着たキャビンアテンダント持ってくる。味はびっくりするような辛さではなく、マイルドな味わいで本当に結構美味しい。実際、国際便のエアインディア機内食は何度も航空業界の国際的な賞を受賞するような美味しさである。しかしカレーという食べ物はもともと匂いがきつく残り香が出るので機内に入ったらカレー屋のような匂いがする。まさにエアインディアは乗った瞬間もうインド!また短距離のインド国内線でもちょっとした軽食がでる。サンドイッチやコロッケのようなものとケーキなど。チーズだけが挟まれているパサパサのサンドイッチは日本のそれとは違って独特の味わいで、平たく言えば美味しくない。カレーが美味しいのになぜ改善しない!

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エアインディア機内食の写真がなかったのでブータン航空の機内食。大体同じ感じ。

ところでインド旅行は帰国するころにはもう当分インドカレーは見たくなくなるが。これらの機内食に出るカレーでも長くインドに行かなくなると無性に食べたくなる。基本各国の機内食は西洋料理ばかりなので自国の料理を出せる国の飛行機は素晴らしい。


タイのブッダガヤ大塔


 

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ブッダガヤ大塔そっくり

バンコクから車で数時間南にいった場所にプミポン現国王に献上された王室寺院ワット・ヤンサンワララーム(ワット・カオ・シーチャン)がある。建物はまさにブッダガヤ大塔を少しタイ建築様式になっているが大きさなどは実物とあまり変わりない。静かな堂内は八正道をわかりやすく解説したアート的な解説や瞑想に関することが配置されている。また巨大な敷地内にはタイ仏塔やタイ寺院など大宗教施設でたくさんの観光客が来ていた。ここまでの規模のブッダガヤ大塔を摸したお寺は私は初めてで圧倒された。日本寺駐在僧の先輩I師のブログにも同様の記事があり日本各地やタイの他の地にも大塔を摸した建物があるとのこと。そういえば浄土真宗東京別院の築地本願寺もなんとなくそれっぽい。昔から仏教徒はインドのブッダガヤ大塔に想いを寄せてお寺を作る。(弘願寺の納骨堂もその通り)

 

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全景

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左右の木々がタイらしい

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オリジナルのブッダガヤ大塔

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堂内中心部

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回廊

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堂内は仏像でなく現代アート系


中華街の念仏


バンコクの中華街には中華寺が多い。タイ仏教は上座部仏教(黄色い袈裟のタイらしいお坊さんのグループ)で中国は日本と同じ大乗仏教。バンコク中華街はこのタイ仏教寺院と中華寺院が混在している。いつもこの中華街をあてもなくウロウロ探検するのが何より楽しく、ある日いつも立ち寄るインド人街にあるオールド・サイアムというタイ庶民のショッピングモールをすぎてもっと奥(チャオプラヤー川側)に進んだら日本語の一般的なバンコク地図に載っていない大きい中華寺を見つけた。非常に大きい寺院で寺院の壁面にお念仏が描かれている。夕方で誰もいない本堂で数十分ゆっくりする。よく見るとお賽銭箱や天井の柱など沢山の南無阿弥陀仏が書かれている。仏教寺院はもちろんのこと浄土門僧侶として馴染みのお念仏があるとより安心感がある。中華街の外の喧騒は全くなく少々歩き疲れた身には我が家のような最高の癒しの場である。

東京の築地本願寺や大阪の北御堂(津村別院)でサラリーマンが昼休み時間に本堂に休みに来るというのもうなずける。静かなのは当然として仏様に守られている感といい、お参りもできるし瞑想もいいだろう。お寺はやはりいいね。

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壁に描かれたお念仏。異国で見るお念仏は我が家に帰ったような安心感がある。

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本堂内にもいたるところにお念仏

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中華街で偶然見つけたお寺の門。場所的なものなのか風水なのか横から入る。


チャオプラヤー川


バンコクといえばチャオプラヤー川。観光ツアーでバンコク観光の時はまずここに来て「暁の寺」に行く時にこの川を渡る。高級ホテルもだいたいこの川岸に集中している。ここの川岸に立ち、日本の中古車エンジンをそのままスクリューに直結した船外機の爆音を聞けば、ああバンコクに来たなあと情緒に浸れる。

先日所用がありこの川岸沿いに立つビルに行った帰り、通常タクシーなどを使うところをあえて水上バスに乗った。頻繁に来るのではないので、桟橋で川を見ながらぼーっとする至福の時間。セイラーマンの鳴らす独特の笛の音とともに船がやってきた。船は超満員で地元の人80%残りが観光客らしきひと。船内からの川岸の景色はなんとも素晴らしい。お寺や大きいホテル、昔ながらの建物。釣りをするひと。船は工事中の暁の寺を前に高野山真言宗が護持する日本寺近くで上陸。

かつて南インドのケラーラ州で乗ったバックウォーターの乗り合い船に乗った時もそうだが、ローカルの水上船の旅は格安で最高の景色を提供してくれる。下手な観光地よりよっぽど面白い。

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高速船からの景色

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対岸真ん中に見える暁の寺は工事中

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川沿いの街並み

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桟橋

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船の中は超満員