2016年10月1日高知県仏教青年会が放置されていた仏像を復興しその仏像のために堂宇(お堂)を建てたインド、ジェティアン村で、堂宇建設16周年法要の一環として初の日本人僧侶による托鉢が行われた。
ジェティアン村は小さい村で托鉢をしたメインロードも道幅は4mほどで、昔からのインドの村らしいお釈迦様の時代と変わらないような道を十数人の僧侶が一列になり歩いた。準備の段階で浄土系などは托鉢自体あまりしないため鉢の所有者が少なくタイなどでよく見る大きい托鉢鉢を入手しようとしたが、仏教徒の少ないインドでは入手できず、インド人ガイド氏の発案により、なんと同じ大きさの料理用ステンレスボールを使用した。
静々と村の中に進んでいくと所々の家の玄関先から托鉢鉢に喜捨を入れていただく。喜捨をいただいた時お坊さんからありがとうを言うことはない。頭を下げることすらしない。逆にお坊さんに布施ができてありがたいと喜捨をする方が思うのが本当の姿である。これがなかなか日本人僧侶はできずどうしても頭を下げてしまう。鉢には干しぶどうや果物やビスケットなどを入れていただく。村の道を約400Mほど歩き最終地点になる村の公民館的な会合広場でこれらをいただいた。
インドで仏教僧が托鉢をするというのは一般イメージとしてよく行われそうだが、東南アジア仏教国とちがって仏教徒のほとんどいないインドではあまり見ることができない。仏教徒のいないジェティアン村では非常に珍しい行事なのでたくさんの人が集まって見学していた。これが縁で一人でもいいから仏教に関心を持ってくれたらと切に願う。
なお日本人による托鉢はインドでは珍しい行事だったのでインド現地記者のレポートがある。詳しくはここをクリック。