お寺でいろんな方の質問があるが最も多い質問のひとつにお寺の境内ではためく旗。あの5色の旗は何なのか。チベット?弘願寺オリジナル?いろんな解釈があったが、国際的な佛教の旗「佛旗」ですよというとそのようなものがあったのかとびっくりされる。
日本では佛旗の知名度は低いが仏教国であるアジア諸国は寺院行けば普通に見ることができる。特にスリランカなどは街中にはためいている。アジアの仏具屋には万国旗のようにして使う小さい佛旗まで売られている。最近では東京浅草寺の仲見世でも万国旗のように使用されている。日本の寺ではこの佛旗を法要時以外でつねに立てている寺院はあまりないし、お寺は誰が見ても仏教とわかるので立てる必要もないのかもしれない。
佛旗は1885年に基本デザインがスリランカで作られて1950年にスリランカで世界仏教徒連盟の第一回世界仏教徒会議で正式に国際佛旗となった。
「青」(「緑」の場合もある)は仏陀の頭髪の色で「定根」をあらわす。
「黄」は仏陀の身体の色で「金剛」をあらわす。
「赤」は仏陀の血液の色で「精進」をあらわす。
「白」は仏陀の歯の色で「清浄」をあらわす。
「樺」(日本は「紫」の場合がある)は仏陀の袈裟の色で「忍辱」をあらわす。
残りの1色は「輝き」をあらわし旗の6列目には独自の色は配されず、他の5色を上から順に並べた縞模様で表現される。
京都、西本願寺の法要では山門前にとんでもなく大きい佛旗が掲揚される。一見の価値あり。