日本寺の池


ブッダガヤ日本寺にある池の蓮は美しい。本堂裏にある畳3畳ほどの小さい池には美しい蓮の花が咲く。コンクルート製の四角形の池。本堂や幼稚園に行くときの通り道にあったのでいつもよく眺めていた。

ある日主任M師と「この池は美しいですね」という話をしながら一緒に見ていた。私は日頃からこの池で気になっていたことを訪ねてみた。「この池はなぜ斜めなんですか?」実はこの池日本寺のすべての建物とは平行になっておらず、すこし斜めに作られていた。何かインドの風水的なものか、仏教的な意味があるのか。私の中で謎であった。「あなたはこれが池に見えますか?」との問い。どういう意味だろう?「実はこれはかつて日本寺の建物を作るとき、ブロックを作る作業場プールとして作られ、建築後壊そうと思っていたのが、いつの間にか水が溜まるので池にしたものだそうです。だからこの寺院の建物がある前から存在し、方向なんか適当に作った作業場なので建物と平行ではないのです」と。もともと池じゃなかったのだ。予想すらしていなかった話であった。

人は固定観念を持つとそこから離れることができない。人はしばしば先入観にとらわれる。

作業場が残ったのはやっぱり仏様のお導きかもしれない。

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会館にくらべて池は若干ななめなのがわかる。