あなたの宗教は何ですか?


インドを旅した時、お坊さんの法衣ではない時よく初対面で聞かれたのは「あなたの宗教は何ですか」という質問であった。それも重い質問ではなく、仕事は何しているの?クラスのフランクな会話レベルである。

日本ではまず初対面では話すことがない会話であろう。僧侶ということをわかっている場合には私はどこどこの寺の檀家だとか、うちも浄土真宗ですとかは聞くことはあるがあまり話さない会話だと思う。むしろタブーっぽい感じがする。インドはヒンズー教、イスラム教、仏教、キリスト教などが混在し、これを聞かないと食事の制限やそれぞれの宗教の生活の規制など後でややこしくなる。男性のシーク教徒は独特なターバンを必ず巻くのでわりやすいが、ムスリム帽という帽子をかぶった男性イスラム教徒やひたいに赤いティラカやビンディー(女性)をつけたヒンズー教徒などあえてしている人は見た目でわかるが、身につけていない人も多く見た目では聞かないとわからない。

日本なら「無宗教です」と言っても普通なことであろうが、インドでは「無宗教」などというと大変で逆にややこしい人生論や宗教の質問や宗教の勧誘を受けると旅行者から聞いたことがある。こんなことを多く経験した慣れた日本人旅行者は「無宗教」でも「仏教徒」ですといって逆にスルーするそうだ。

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仏教徒の聖地インド・ブッダガヤ大塔