ベジタリアン


日本寺の駐在僧の食事は菜食であった。朝はインド米おかゆとチャパティーと野菜スープたまにインド味噌汁。このインド味噌はカルカッタ中華街で入手出来る中国料理用の味噌で日本の味噌ではない。日本寺に巡礼団体宿泊があった時には余ったものや在庫に余裕があるとき頂けた。昼はインド焼きそばや野菜カレーなど夜はインド焼き飯やインド庶民料理など。歴代駐在僧が伝えた日本料理のようなインド料理も出た。私も図書室にあった料理本レシピから乳製品が豊富なのとマカロニが入手できたのでグラタンなどをコックのMに教えたが日本並みにはできなかった。またレシピ本をヒントにキムチも作ってみたが野菜だけでは美味しくは作れなかった。

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カルカッタの中華食材屋。醤油、味噌、ごま油、タケノコなどを仏跡ツアー団体用に買った。

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チャパティーとジャガイモカレー。日本寺の幼稚園「菩提樹学園」の昼食

さてこの菜食が私は体に合っているようで体の調子が良かった。体重も駐在前は不摂生で85キロほどあったが帰国時65キロ。たまにおみやげでもらうインスタントラーメンを食べたりしたが調味料に肉エキスが入っているのが原因なのか便秘になり2日くらいお腹の調子が悪く、だるさが残った。しかしながらこの菜食は万人の体にいいと思うかもしれないがそうではないようだ。例えばダライ・ラマ法王は多少の肉を食べないといけない体質である。医者からそのように指導されているとのこと。もともと野菜の少ないチベット高地の方は肉をよく食べる歴史からそのような体質になったのだろうか。ちなみに戒律が厳しい上座部仏教は布施されたものは肉でも魚でも食べれる。もちろん基本は菜食だが。精進は中国より東の大乗仏教系である。なんでもありと思われる我が浄土真宗も親鸞聖人の命日や報恩講中は精進料理が基本であり、浄土真宗の熱心な地区は魚屋や肉屋がその期間は店を閉めるほどである。