インドのラジギールにある霊鷲山(りょうじゅせん)は法華経と無量寿経がとかれた極めて重要な聖地である。平たく言うと「南無妙法蓮華経」と「南無阿弥陀仏」をお釈迦様が説いた場所である。
さてこの山に登ると50名ほどが参拝できるレンガ造りの簡単な参拝施設がある。この施設のお参りする向きがちょうど西向きで西方浄土に向かってお参りできるようになっている。
お釈迦様はこの場所で法華経を説いている最中にわざわざ中断して説いたのが無量寿経であることなどから、浄土系は無量寿経こそが出世本懐つまりお釈迦様はこの教えを説くために生まれてきたと考えている。当然法華経系はその反対と考える。考えはいろいろある。
ただ浄土真宗僧侶としてはこの施設が西方を向いてお参りできる施設になってる事実はありがたく感じる。この聖地はちょっとした山頂ににあり、かつては虎や強盗が出没する場所であったため、比較的安全な早朝にお参りするように多くの団体参拝旅行ではプログラムされているが、浄土系僧侶はあえて添乗員さんにお願いして西方浄土に夕日が沈む光景を拝むことができる夕方にお参りしたらどうだろう。