お釈迦様はブッダガヤ近郊スジャータ村の奥にある苦行林で苦行をし、その後苦行では悟れないことがわかり現ブッダガヤの菩提樹の木下で悟りを開かれたわけだが、その悟る前にこの「前正覚山」の洞窟で瞑想されたことがある。「悟る(正覚)」の前にいた山だからこの名前がついた。インド名「ドンガシュリ」。
ブッダガヤからだとオートリキシャやバイクで30分ほどで着く。岩山の中間地点にあり徒歩で20分くらいの山道を登るか駕籠屋がいるのでそれを利用することもできる。参拝者の多い冬場にはこの山道に無数の物乞いが座り喜捨を求めてくる。ブッダガヤ駐在の始めの頃、初めてそのような光景を見た時はその数に圧倒された。さてブッダの瞑想された小さい石室が現在はチベット仏教ゲルグ派の寺院内にある。仏教寺院内ではあるがヒンドゥー教僧侶も常駐している。石室内は狭くせいぜい畳4畳半ほどで仏像などが祀られている。ろうそくとオイルランプの明かりのみで独特な圧迫感がある。
通常の団体仏跡旅行ではあえてスケジュールとして時間を取らないと参拝は難しいが少人数だとエントリーは難しくはない。