泥棒市場に屋台なし


バンコクに行くと必ず立ち寄る中華街のクロントムと言われる主に機械製品を売る地区に、昔から路上屋台市場の泥棒市場と言われてなんでも売っている一角がある。昔は泥棒をしたものを本当に売っていたというなかなかディープな市場である。いつも車が一台通れるスペース以外道路にはいろんなものを売る屋台テントがひしめき、見て歩くだけでも面白い。

先日この場所に行ったのだが、この屋台市場がない。いつも来る方向と違う道から来たのでまちがったのかと思い、あたりを歩き回るが一向に見つからない。ヤワラート道りに出て、何年も乗り捨てられていてどいういわけか処分されない古いランドローバーがこの通りの入り口の目印なのだが、これを見つけた時は今いるのは目的の場所に間違いないことを確認。これはタイで時々ある街の浄化のための屋台の強制撤去なのか?あるいは偶然何かの休みの日なのか?再びその道を歩くと通りの入り口にいつも見ない警察官が数人待機している。ああこれは屋台テントが強制撤去されたのだ。さらに道を進むと友人の屋台時計屋が本来彼の屋台のある場所で椅子に座っていた。どうしたのかと聞くと、やはり警察が強制撤去したので屋台は出せないので椅子でこじんまり営業しているという。

そういえば最近でバンコクの昼間の屋台を禁止にする場所ができたという記事を読み、そこはオフィス街でいつも立ち寄る場所ではなかったので特に気にしていなかったが、中華街のこのような場末の場所でも実行されるのかと少々驚いた。でもおそらくあと数ヶ月もすれば警官はいなくなり元に戻っていつもの屋台街になることだろう。それがタイの面白いところである。だから時計屋の彼は場所取りのためにも椅子に座って規制の解除を狙っている。

2023年追記。屋台は戻った・・・やはり。

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ヤワラート通り

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規制前のクロントム屋台市場。あまり本気で写真を撮るともめるのでこっそり。