短波放送


98年ごろのインドで最も確実な日本のニュース情報などの入手方法は短波放送を聞くことであった。もちろん場所や時間、電波などに制限がありブッダガヤでも日によってはっきり聞こえたり雑音で聞こえなかったりと問題はあったが、ネットも衛生TVもない当時はリアルタイムで日本の情報が手にいれるこのできる唯一のツールであった。

とはいってもそのうち日本の情報は自分の生活と直結しなくなるので聞かなくなったが・・。

その中で忘れないのは、たしかラジオ深夜便で浄土真宗のお経「正信偈」が流れてきた時だ。北陸地方の「報恩講」という浄土真宗では最も大切な法要を取材した時のものだ。

海外に移民した浄土真宗信者(門徒)は非常に多い。その為今でも世界各国の主な移民国には浄土真宗寺院が多い。また現在も本山から多くの海外布教使が派遣されている。そのため海外で住む日系人にとっても非常にポピュラーなお経の一つであり、法要なのだ。

国内ならきっと聞き流してる放送も、そのような人と共に日本国外のそれぞれの国で、この短波放送から聞こえてくる正信偈を聞きながら不思議な一体感を感じた。

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ブッダガヤ大菩提寺内の釈迦像