サーマネーラ、ケイトゥ。


ブッダガヤに赴任して間もない頃、3人の少年僧侶と友人になった。インドとバングラディシュ国境付近にいる仏教徒チャクマ族のサーマネーラ(子供見習い僧侶)である。ブッダガヤにはこのチャクマ僧侶はぼつぼついて、ブッダガヤのアイドル的存在の老僧「チャクマ・バンテー」(チャクマのお坊さん)のお寺に彼らは住んでいた。

大塔などでよく3人で話をしていたがいつの間にかケイトゥという15歳 の子以外は還俗したり、故郷に帰った。彼は情熱的で立派な僧侶になるために頑張っていた。英語力も初めはさっぱりだったがすぐに追い抜かれて追いつけないくらいに勉強していた。いつもニコニコして話す中に時折鋭い眼光でチャクマ族の置かれた環境(国境問題で強制分離された民族でもあり、またキリスト教徒も多い地区なので宗教問題も多い)や仏教の話した。もっといいお寺にと私立のタイ寺に入門し、そのうちボンベイ郊外の仏教徒の多いタネ地区のお寺に行ってしまった。バンガロール出張のときボンベイに立ち寄った際、彼の住所を訪ねた。彼は研修のためいなかったが寺を守る人に聞くとこの周りは仏教徒が人口の25%もいるとのこと。寺は非常に質素で備品、仏具もほとんど無い状態だがみんな頑張って仏教が徐々に広まっていることに感動した。時々彼らは元気だろうかと思いだす。

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ブッダガヤの金剛坐前で。中心がケイトゥ。

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日本寺にて

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老僧がチャクマ・バンテー、横はケイテゥ

 

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ムンバイ郊外タネ地区のお寺

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寺の中。仏教徒インド人とチャクマ族の少年もいた。アンベドカル博士の遺影がインドのお寺らしい。